GUIとCUI
分子モデリング計算を行うには、コンピュータに分子のイメージを正確にコンピューターに入力する必要があります。以前はCommand Line User Interface(CUI)といってエディタープログラムを用い全て数値で入力していました。 形式は計算手法により直交座標系であったり、回転座標系が指定されていたりでプログラムによって異なります。 コンピュータのソフトウェア、ハードウェアの発達に伴い、分子模型を組み立てるかのようにコンピュータ画面上で目的分子を組み立てるだけで、保存するときに目的の形式で入力ファイルが保存されるようになり、研究者は入力ファイル作成の苦労から解放されました。このような方式をGraphic User Interface(GUI) といいます。入力ファイル作成に必要な時間は比較にならないほど短縮されました。現在でも、入力ファイルそのものはCUIのころとあまり変わりません。エディターでファイルを開いてみると、多くの場合その内容が確認できます。入力ファイルについては計算のファイル形式を変換するBabel(http://smog.com/chem/babel/)といったファイル形式を変換するソフトもあります。 以前は出力ファイルもCUIでした。数値の並んだ出力ファイルから計算結果を議論していました。1980年代には、計算結果を読み込み、コンピュータ上で分子を可視化できるようになりました。現在は入力ファイルを作成したプログラムで計算し、その結果も同じプログラム上で解析できるようになっています。そのようなプログラムでの出力ファイルには、配色情報などプログラムごとに異なったが含まれており、また、ファイルサイズを小さくする工夫などが加わり、逆にエディタープログラムでの解析はほとんど不可能です。 |